今回は夜中の更新です。
いつもは会社からこっそり更新しているのですが、今日は自宅から。
なんたって昴くんがお友達と飲み会で居ないからね。・゚・(ノД`)・゚・。
さみしんぼ雪野ちゃんです。
せっかくだから過去日記を更新しちゃいますw
普段は出来ないな。。。
前回の日記【昂のこと(過去) /唇。 】からの続きです。
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二人の唇が触れ合ったのは一瞬のこと。
先端が掠めた程度にしか触れていなかった。
はっとして昴から顔を離し彼を一瞬見つめる私。
昴もまた見つめ返す。
ただ・・・私と決定的に違っていたのは、「偶然」だとか「たまたま」だとかという雰囲気ではなかったこと。
目線が泳ぐ私とは対照的に、まっすぐ私の瞳を見つめていた。
じっと・・・私から視線を外さない。
見つめられることがなんだか恥ずかしくて・・・
一瞬でも唇が触れたとき、心臓が激しく音を立てていた。
それを聞かれたんじゃないかと思うと、とてもじゃないが彼をまともに見ることは不可能だった。
雲が見え隠れしていた空が晴れ、月明かりが周りを明るくしていく。
さっきまで斑模様だった風景が薄く白んでいった。
ふと、昴の手が私の頬に触れる。
下を向いていた視線は自然と彼の瞳へ。
私もゆっくりと・・・彼の頬に手を置いた。
少しずつお互いの顔が近づく。
あと1mmのところで一瞬止まり・・・そして唇を重ねた。
体温が上がる。
鼓動が早くなる。
瞼を伏せ、彼の唇の形を確かめていく。
自然と二人とも互いの深くを求めていく。
私たちの他には誰もいない場所。
風音と二人の舌の合わさる音だけがソコに響く。
ゆっくり昴は私を押し倒し、私は、彼とアスファルトに挟まれる状態となった。
それでも私たちは求め合うことを止めることは無かった。
彼の手が私の胸に動く。
最初は服の上からだったが、いつの間にか手は服の下に伸びていた。
彼の指が敏感なところに触れた。
「・・・・・・ッ!」
ビクッと身体が反応する。
さすがにココではと思い、彼の手を静止した。
「・・・・・ごめん・・・」
昴は自分でもビックリしたようだ。
どうやら自然に身体が動いていたらしい。
身体を離し、私は迷ったが昴に聞いた。
「・・・ねぇ・・・今のキスは・・・・・同情?」
私を慰めるためにキスをしたのかと思っていた。
むしろ確信に近かった。
彼は真面目だったから。
彼女がいるのに、私に恋愛感情を向けることは無いと思っていたから。
最近も仲良くやってるって言っていたし。
それに・・・私の立場はあくまでも「トモダチ兼イモウト」。
それ以上にも、それ以下にも見られることはないと思っていた。
だから慰めのためのキスだと感じていたのだ。
それを思ったとき、辛かった。
これで、兄妹としての関係も友達としての関係も終わってしまうと・・・。
しかし、彼の口からは意外な言葉が出た。
「・・・同情じゃないよ・・・・・・。」
「・・・・・・?」
意味がわからなかった。
同情じゃなければなんだろう・・・。
まさか、性的欲求か?!
そんな考えが回るなか、さらに衝撃の言葉。
「・・・そうだな・・・愛情・・・かな・・・・。」
「・・・へ?」
思わずマヌケな音を発してしまった。
「愛情」ってナニ?
アレかな、犬やらネコやらに向ける奴。
てことは私ペットとか??
あ、そっか、私妹だし。
だからか・・・。
・・・・・・・・・・?
つじつまが合わない。
妹に普通キスはしない。
どういうことだろう。
「・・・えっと・・・ごめ・・・意味がわからない。・・・・兄妹愛的なこと・・・でしょうか?」
「いや・・・一人の女性としてお前のことが好きだよ」
「・・・・・。」
「・・・・・・・・。」
「・・・は?!・・・ま、まって・・・彼女・・・は??」
さっきまで仲良しって言ってたよね?!
アレは嘘??
ぐるぐるぐるぐる・・・
頭が正常に回らない。
「彼女とは・・・もう別れるつもりだった。」
「う、うそっっ?!」
「ホントだよ。・・・少し前からキミのことが気になり初めてたから・・・彼女とは続けられないと思ってた。」
「えぇっ?!・・・じゃ、じゃあ・・・いつから・・・その・・・私のこと・・・を??」
「去年、お母さんが無くなった時から・・・かな。あの時は気になる程度だったけど、前の彼のこと(【ヒコのこと。 】参照)があってから・・・俺が守りたいって思った。・・・彼女と別れてから、いつか気持ちを伝えようと思ってたんだ・・・。」
意味はちょっと違うけど「寝耳に水」とはこういうことを言うのだろうか。
なんてのんきなことを考えながら、尚も質問を続ける。
「どうして・・・早く言ってくれなかったの??」
「・・・キミにはずっと彼氏が居たし、俺を頼っていてくれていたからね。俺が気持ちを伝えると拠り所がなくなってしまうかも知れなかったからね・・・・。」
「うっ・・・(-_-;)」
・・・・なるほど・・・普通に考えればごもっともです。
ただ、彼の予想と違っていたのは、私も彼のことを想っているということ。
「じゃあさ・・・キミはどう思ってるの?あのキスの意味は?」
「私は・・・おにいちゃんのこと・・・好きだよ・・・」
その言葉を聞き彼はまた私を見つめる。
迷うことない、その目線。
彼のその目が好き。
そして彼は・・・宝物のように大切そうに、でも力強く私を抱きしめるのでした。
そろそろ、夜は明けます。
朝になっても魔法は解けないのでしょうか??
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